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検索ボリュームの変化に見るwithコロナ時代のニューノーマル

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2020.08.08

2020年上半期は、誰も予期できない新型コロナウィルスの世界的大流行により、ふだん全く聞きなれない「パンデミック」「ロックダウン」などのキーワードが世の中をにぎわす年となった。

そこで、Googleトレンドのデータを用いて、コロナ関連ワードの寿命やwithコロナ時代のニューノーマルを生き抜くためのヒントを検索ボリュームから探してみることにした。

1. 新型コロナウィルス関連のトレンドワード

最初に、新型コロナ関連ウィルスのトレンドワードとして「パンデミック」「ロックダウン」「クラスター」の検索インタレストを調べてみると、「パンデミック」は、WHOのパンデミック宣言直後の3月12日に最大のピークがあるものの、それ以前、安部首相による臨時休校要請のあった期間前後に一度ピークを迎えていることがわかる。一方、「ロックダウン」は、国による7都道府県を対象とする緊急事態宣言の発出を待たず3月30日にピークを迎えていることが分かる。

また、この両キーワードに共通していることは、ピークは高いものの、その直後に検索ボリュームが急減し、5月末には、ほぼコロナ以前の値に戻っており、世間の関心を失っていると考えられることである。この点、「クラスター」に関しては、3月16日にピークをつけたあともそれほど値が減衰せず、また、その後もたびたび急騰を見せており、感染症対策に関するキーワードとして人々に受容され、今後も生き続けるであろう言葉ということが推察される。

2. 「食」に関する検索キーワードとボリュームの変化

続いて、コロナ関連のブームとなった言葉ではなく、日常に密着したキーワードの検索ボリュームが、どう変化したのかを見ることによって、今後の社会需要の変化を捉える一端としてみたい。
なお、ココからは季節性などの影響も考慮し、2019年第1週の検索インタレストを「100」とする指数化したグラフで確認していくことにする。

テーマとし、まずは「食」関連を取り上げてみることに。

検索需要の増加したキーワードとして「レシピ」「出前」を見てみると、「レシピ」は、コロナとの直接の関連は不明だが、早くも2月中旬に前年との乖離を始めて、G.W.前後にピークをつけており、その後、漸減傾向になったものの、6月中旬以後再び上昇傾向を示している。
一方、「出前」は「レシピ」より遅く、3月前半から前年との乖離を始め、同じく、G.W.期間にピークをつけた形で、学校の休校要請がより大きく影響しているものと思われる。その後は、6月初旬まで大きく下落傾向を示した後、ほぼ横ばいの推移になっている。
検索需要からは、「レシピ」を検索して、家で食事を作るライフスタイルの増加と定着はもちろんのこと、「出前」も前年に比較して、いまだに高水準を維持しており、今後も引き続き強い需要が見込めるものと考えられる。

次に、「外食」「ランチ」を見てみると、「ランチ」は2月末から概ね一貫して大きな減少傾向を示した後、G.W.を境に戻り基調を強めている。
一方、「外食」は3月前半に一度ピークをつけ、そこから減少傾向に向かうトレンドを見せていたものの、4月下旬を境に、同水準で推移している。
「外食」は、コロナ禍でも前年並みの検索需要を集めており、根強い需要(欲求)があると考えられるのに対し、「ランチ」は、回復基調と言えど、6月下旬でも前年を下回る水準で推移し、例えば、コロナでの売上減少をランチ営業に求めることは、それなりに厳しい環境となっていることを示唆している。

最後に「テイクアウト」を確認すると、「出前」と同じく3月前半から急上昇し、G.W.期間にピークをつけ、その後は減少傾向を継続しているものの、その増加水準が「出前」やその他のキーワードに比較して極端に高く、6月下旬においても、前年を50倍以上上回る水準になっている。
コロナ後の行動変容下において、現在最も、そして今後も持続的に期待できる業態と言えるかも知れない。

3. 「職」に関する検索キーワードとボリュームの変化

次に、「職」関連のキーワードを見ていくことにしたい。

このテーマの最初に「出勤」「通勤」を確認してみると、「通勤」は、3月末まで、前年とトレンドがほとんど変わらず、緊急事態宣言のあった4月初旬に一気にピークを迎えている。
一方、「通勤」に関しては、次に記載する「在宅」や「リモート」などと同様に、2月中下旬に一度山があり、その後、4月初旬に次の山を迎える形状になっている。
これは、通勤に関する個人的関心は、緊急事態宣言まであまり高まらなかったのに対し、組織としては、早めの対策を取る企業と、そうでない企業の二極化が起こっていたことを示唆しているのではないか。とも捉えられる。
また、この両キーワードとも、G.W.を境に、ほぼ前年並みのボリュームに戻り、出勤や通勤をどうするか?ということ自体は、(企業の方針等も定まることで)話題にのぼることは少なくなっていると考えられる。

そして、先ほども少し触れた「在宅」と「リモート」の比較では、リモートの方が2月に1週程度早く、そして高い山を迎えている。これも、リモートワークができる環境に向けての準備を組織(企業)が、早め動き出していた可能性を示唆しているのではないか。とも推察される。(実際に、GMOインターネットなど最も早い企業では、それ以前の1月下旬から、コロナ感染症対策として、原則、在宅勤務に切り替えた事例もある。)
また、「リモート」の方がピークをつけた後の減少傾向が緩やかで、その後も、このキーワードを用いて、個人・組織(企業)が継続的な環境整備に動いていることが考えられる。

最後に「テレワーク」を確認すると、「リモート」などとの比較において、前年比で最も高い上昇率を示しており、職関連のキーワードとしては、コロナ禍の数カ月間で一気に浸透が進んだ言葉となっている。

また、「在宅」「リモート」など含めて「職」関連のキーワードは、「食」関連のキーワードに比較して、高いピークを付ける傾向が強く、その後の低下傾向も緩やかないし、下げ止まり傾向が強く、コロナによるライフスタイルへの影響は「働き方」に最も強く影響を及ぼし、そして、今後も持続していくのではないか。と考えている。

キーワードの検索ボリュームは、実際の需要を少し先取りする先行指標となる面もあるので、本日取り上げたキーワードの限らず、今後も継続的に、その変化を追ってみることとしたい。