Survey Reports
「Google」「Yahoo!」の情報の信頼度は、TV各局に匹敵。「YouTube」「LINE」など主要SNSの情報信頼度は、TV各局を10ポイント以上下回る。
インターネット調査
情報メディア
信頼度
2025.03.22
企業のマーケティング戦略立案・実行支援などを手掛けるLifeTimeTechLabo Inc.は、各種情報メディアに対する生活者の ”リアルな認識・行動” の一端を理解するため、TV・新聞・SNS・Webサイトなどで配信される情報の信頼度や、ファクトチェックの意識、SNSへの投稿行動などを生活者に聞くインターネット調査を実施いたしました。
今回は、前回の本編調査レポートの補完として、利用している割合(=利用率)x信頼している割合(=信頼度)で、各メディアの分布をプロットしたグラフレポートをお届けいたします。
(本編調査レポートは、「情報メディアの信頼性等に関する生活者調査 - 生活者のリアルなメディア認識を探る」をご覧ください。)
調査結果サマリー
- 「Google」「Yahoo!」を信頼している割合 *1 は、TV各局に並ぶ。さらに、信頼していない割合 *2 は、TV各局よりも低い。
- TV各局では、「NHK」を信頼している割合が、他局を一段上回る。一方、信頼していない割合は、他局とほぼ変わらない。
- 「FNN/FNS系列局」を信頼している割合は、他局より一段低い。さらに、信頼していない割合では、唯一、主要SNSと同列に位置。
- SNSを信頼している割合は、全般的に、他のメディアより一段低い。なお、各SNSを信頼している割合は、利用している割合に比例傾向を示す。
- 「X(旧:twitter)」を信頼していない割合は、概して他のSNSを上回る。特に、利用者 *3 で、その傾向がより顕著に。
- 新聞は、各紙間で信頼している割合のバラツキが大きい。また、利用者で(他のメディアより)信頼している割合が高まる傾向(そのバラツキも拡大)。
*1:[とても信頼している][信頼している][やや信頼している]の合計割合
*2:[全く信頼していない][信頼していない][やや信頼していない]の合計割合
*3:当該メディアを[1日/30分未満]~[1日/3時間以上]利用していると回答した者
調査結果詳細
最初のグラフ(①)は、今回の設問結果をもとに、[利用している]割合と[信頼している]割合の値を用いて、各メディアの分布をプロットしたものである。
- X軸:第1問「ふだん、ニュースを見たり、世の中の情報を知るのに、各メディアをどの程度利用しているか?」との設問に対し、[1日/30分未満]~[1日/3時間以上]の回答を合算した割合(=[利用している]割合)
- Y軸:第2問「各メディアで配信されるニュースや情報を、どの程度信頼しているか?」との設問に対し、[とても信頼している][信頼している][やや信頼している]の回答を合算した割合(=[信頼している]割合)
このグラフから読み取れることは、次のとおり。
- 検索系サイト:「Google」「Yahoo!」の2大検索サイト(アプリ)は、右上の利用率も高く、信頼度も高いポジションに位置し、TV各局と並ぶ。
- TV各局:(「その他のTV局」を除き)TV各局は、検索系サイトと近似のポジションに位置。ただし、「NHK」の信頼度は、他局より5ポイント以上高く、逆に「FNN/FNS系列局(フジテレビ、関西テレビ、東海テレビ)」は、5ポイント以上低い。
- 主要SNS:検索系サイト・TV各局より、信頼度が10ポイント以上低い、右下のポジションに位置する。各SNS間では、利用率の高いSNSほど、信頼度もやや高くなる傾向。
- 新聞各紙:利用率が低く、信頼度が比較的高い左上のポジションに位置。なお、新聞各紙間では、信頼度に最大10ポイント以上の差があり、TV各局以上にバラツキが見える。
次のグラフ(②)は、Y軸に[信頼していない]割合の値を用いて、各メディアの分布をプロットしたもの。
- X軸:①のグラフに同じ(=[利用している]割合)
- Y軸:第2問「各メディアで配信されるニュースや情報を、どの程度信頼しているか?」との設問に対し、[全く信頼していない][信頼していない][やや信頼していない]の回答を合算した割合(=[信頼していない]割合)
①のグラフと比較して、このグラフから読み取れることは、次のとおり。
- 検索系サイト:①のグラフ同様、右上の非信頼度も低いポジションに位置。しかも、非信頼度では、TV各局よりさらに低いポジション(上)に。
- TV各局:検索系サイトより、非信頼度のやや高いポジション(下)に位置。また、①と異なり、「NHK」も他局と同じポジションに移動。(「FNN/FNS系列局」のみ、非信頼度が主要SNSと同列になり、他局との差が顕著に。)
- 主要SNS:各SNSとも、①のグラフと基本同様のポジションをとるが、「X(旧:twitter)」は、利用率対比で、非信頼度がやや高いポジション(下)に移動。
- 新聞各紙:このグラフでは、①ほどバラツキが出ず、新聞各紙(の非信頼度)は、5ポイント強の差の間に凝縮して存在。その他、ラジオ、ニュース系サイト(アプリ)、雑誌なども概ねこのポジションに位置する。
続いてのグラフ(③)は、Y軸の[信頼している]割合を、当該メディアの利用者に限定して集計し、各メディアの分布をプロットしたもの。
- X軸:①のグラフに同じ(=[利用している]割合)
- Y軸:第1問で、当該メディアを[利用している]と回答した者に限定して、第2問で、各メディアの[信頼している]回答を集計した割合
*[利用している]割合:n=800 / [信頼している]割合:n数はメディアごとに異なる
こちらも①と比較して、グラフから読み取れることは、次のとおり。
- 検索系サイト:①と同じく、TV各局と同じポジションに位置するが、信頼度は、相対的にやや低下。
- TV各局:基本的に①同様の傾向だが、「NHK」の信頼度は、他局を10ポイント以上引き離して上昇。
- 主要SNS:他メディアに対するポジションは概ね変わらないが、各SNSの信頼度は、(利用率に関わらず)25%前後と一定のポジションをとるように変化。
- 新聞各紙:検索系サイト・TV各局に対して、より高い信頼度のポジションに変化。また、新聞各紙間の信頼度の差も最大20%強に拡大。
最後のグラフ(④)は、③のグラフと同じく、Y軸の[信頼していない]割合を、当該メディアの利用者に限定して集計し、各メディアの分布をプロットしたもの。
- X軸:①のグラフに同じ(=[利用している]割合)
- Y軸:第1問で、当該メディアを[利用している]と回答した者に限定して、第2問で、各メディアの[信頼していない]回答を集計した割合
*[利用している]割合:n=800 / [信頼していない]割合:n数はメディアごとに異なる
②のグラフと比較して、このグラフから読み取れることは、次のとおり。
- 検索系サイト:②のグラフとは異なり、TV各局と近似のポジションに位置。
- TV各局:概ね②同様の傾向。(「FNN/FNS系列局」のみ、主要SNSと同列のポジションになっている点も同じ。)
- 主要SNS:②とは異なり、30%前後で各SNSが並ぶ(この点は、③のグラフと似た傾向)。ただし、「X(旧:twitter)」のみ非信頼度が、他SNSより10ポイント近く高い位置(下)に。
- 新聞各紙:②同様、新聞各紙だけでなく、ラジオ・ニュース系サイト(アプリ)・雑誌なども含めて、概ね同一ポジションに。
- その他全般:利用者の非信頼度は、(主要SNSを除く)すべてのメディアで概ね一定のレンジ内に収まる傾向を示す。
調査概要
情報メディアの信頼性等に関する生活者調査
調査方法 | インターネット調査 |
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調査期間 | 2025年2月6日 |
調査対象者 | 関東(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県) 東海(岐阜県・愛知県・三重県) 関西(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県) 在住者 20歳 - 69歳 (アイブリッジ(株)「Freeasy提携パネル」利用) |
有効回答数 | 800サンプル ※性年代別に均等割付 |
設問数 | 4問 |